地デジのUHFアンテナを屋根裏(天井裏)に設置しました。(パラボラも移設)
台風時のアンテナ倒壊対策として移設しました
2018年9月、関西を襲ったあの台風21号で、我が家も大きな被害を受けました。
愛車は近所からの大きな飛来物がぶつかって、廃車に。
家の屋根も一部損壊、壁も損傷など、初めて罹災証明の発行を受けました。
電柱も家もグラグラ揺れるほどの強風でしたので、屋根馬に設置してるアンテナなんてあっけなく倒れました。
その後も同様の強風が吹くような天候が多くなり、その度にズレたり傾いたりするようになりました。
特にパラボラアンテナはズレると全く映らないので困っていました。
職業柄、たまにアンテナ工事も請けますので屋根に登ることは慣れていますが、歳をとるにつれてやはり高所作業は辛くなってきました。
そこで、ここ数年の悩みを解消すべく、アンテナを屋内に、それも屋根裏(天井裏)へ設置することにしました。
無事、作業を終えて屋根の上には何も無い状態になりましたので、その作業記録です。
これで台風、強風でアンテナが倒れないかとビクビクすることも無くなりました。
皆さんの何かの参考になれば幸いです。
今回、両手がふさがる作業が多いので写真が少なめです。ごめんなさい。
地デジ用UHFアンテナは屋根裏(天井裏)へ隠ぺい設置
今回は3階建ての3階の天井裏に設置しますので、屋根裏でもあります。
実はこの計画はその台風直後から計画していて、新しいアンテナも買っていました。
これがそのアンテナ。
DXアンテナのLS146TMH(地デジアンテナ 中・弱電界用 オールチャンネル対応)です。
屋根裏設置ということで、利得の良いものかつ、あまり大きくないものを選びました。
それがこの定番の評価も良いマスプロの高性能型パラスタックアンテナです。
理論上は同じ大きさのもの比べてグーンと受信感度、利得に優れているんです。
値段もあまり変わりませんし、屋根裏という悪条件かつ小スペースにもってこいです。
でも我が家の屋根裏にこの大きさでも設置できるスペースがあるかないかは天井裏を見るまで一か八かの賭け工事です。
万が一ダメならベランダにポールを立てればいいかなと、そんな感じで作業を始めました。
衛星用パラボラアンテナはベランダ軒先へステルス設置
屋根上には地デジのアンテナと一緒にパラボラアンテナも設置していました。
こちらも移設しないといけません。
ただし、パラボラは遮蔽物があるとダメですので隠ぺい設置はできません。
そこで、見えにくいベランダの片隅に設置することにしました。
ベランダのフェンスの高さより低くして、出来るだけ風の直撃を受けない場所を選びました。
では、さっそくそれぞれの設置手順です。
地デジアンテナ移設編
まずは地デジアンテナから移設です。
我が家の屋根裏に設置できるスペースはあるのでしょうか。
場所の選定
新しく買った地デジアンテナを組み立てて、家の中で試してみます。
1Fで確認しましたが、1Fではローカル局のKBS京都以外は映らず。
やはり1Fでは高さが厳しいでしょうか。
次に2Fです。2Fの天井付近ではテレビ大阪以外は移ります。
本来、我が家のある嵐山の周辺はテレビ大阪の受信範囲外ではありますが、すこし利得の良いアンテナで屋根上設置なら普通に映ります。
できることなら現状維持でこれは見れるようにしたいですね。
次に、3Fでチェックします。
3Fの天井付近では、、、なんとバッチリ全局受信できます!
あとは3Fの天井裏=屋根裏にアンテナの設置スペースがあるかどうか。
我が家の3Fは2部屋あって、どちらも天井裏がないタイプの天井です。
天井裏があるのは押入れの上部分のみ。
写真の所です。
もうそこしか点検口の候補は他にはありません。
天井裏への点検口取付とアンテナ設置
点検口をつけるのは初めてではありません。
仕事でも作業したことがありますし、我が家にもすでに2か所に点検口を付けています。
その経験から失敗しそうなポイントはわかっていますので、それに注意して作業します。
見えない部分の作業とはいえ、失敗すると家も心もダメージが大きいですからね。
まずは開口部の墨出し作業
天井の石膏ボードを留めている裏側の木(桟や根太、野縁)を可能な限り避けつつ、効率良く開口できる部分を探ります。
そこで便利なのがこんな道具。
針を刺すタイプの下地チェッカー。例えば、下地探し どこ太とかが便利です。
そして、電気式の壁裏チェッカー。(これ、水平レーザーレベル付きで便利で安いです)
ブラック&デッカーのBDL190S(壁裏センサー&オートレベリングレーザー)
これを併用しながらまずはマスキングテープで
印をしていきます。今回購入した点検口の開口寸法は45センチ角です。
どうしてもどこかに野縁などが絡んできますが仕方ないです。
位置を定めたら45センチ角の墨出しをします。
ここで重要なのが、しっかり正方形にすることです。
点検口をあてがって鉛筆で線を引くと押さえ方によっては点検口が歪んだりして平行四辺形になったりします。
はめこむ際にうまく入らない原因になります。
そうなるとボードを削ったり、広げたりが邪魔くさいですし、開口が広くなったりしてしまいます。
差し金などをつかってきっちり直角を出して正方形にしましょう。
ちなみに今回の点検口は近くのホームセンターの一番安いやつを買いましたが、値段相応で作りが少し雑かなーという印象。
これまではダイケン 天井点検口 CDE45Jをよく使ってますが、こちらの方がしっかりした印象です。)
天井を開口していきます
今回はより正確に開口するために新しい鋸を購入しました。
トップマンの細工PRO 超精密鋸です。
これはアサリがないタイプなので、切り口を薄くきれいに切れました。
途中、木にぶつかって力がいる部分もありますが、ほとんどが石膏ボードなのでそんなに重労働ではありません。
しかしながら、狭い部分で体勢が悪い状態でののこぎり作業はやりにくいです。
大抵の場合は断熱材がありますが、それも邪魔になりますが仕方ないので切り進めます。
出来るだけ天井を傷つけないように気を付けながら開けることが出来ました。
ここで大事なことです。
この切り落とした石膏ボードはそのまま点検口の蓋になりますので捨ててはダメです。
そして、できるだけ正方形を保っていないと蓋になりませんので、注意です。
切り終えてみた光景が次の写真です。
屋根裏スペースが見えました
開口を終えて覗き込んだ屋根裏。
見た瞬間、安心しました。
そこには思っていたよりも広い大空間が存在していました。
一番の心配事はこれで無くなりました。
ただし、広いといっても所詮天井裏です。
今回の新設アンテナは利得を求めたパラスタックアンテナなので、コンパクトタイプとはいえ若干大きめです。
ここに無事入ればいいのですが。
アンテナを仮設置してみます
この部分、完全に写真撮り忘れています。
開口部が狭いのですが何とか入れることが出来ました。
仮設置の受信結果は、、、ばっちり映ります!!!
それもブースター無しで。すごい。
これでもう不安はありません。
あとは点検口を完成させて、アンテナの本設置です。
(この時はアンテナ直結でテレビを繋いで確認しましたが、実際は分配器までケーブルを繋いでなのでレベルの減衰を考ええると少しの不安はあります。)
(そして実はここからどうやっておおもとの分配器までケーブルを引くか、パラボラからのアンテナ線をどうやって合流させるかとかまだまだ課題はありましたけどね)
開口部を仕上げます
では開口部に外枠を取り付けていきます。
点検口の種類によって外枠、内枠の付け方やパーツが異なりますので説明書に従います。
切り落とした野縁や端材で開口部を補強します。(矢印の部分)
これをしないとほとんどの場合外枠が付けられませんし、点検口の強度が落ちます。
無事に外枠は付けられました。
内枠を仕上げます
次に、切り落とした石膏ボードを点検口の枠に取り付けます。
取付説明書によると内枠の寸法が41.5センチ角なので、それに合わせてカットします。
切り出したら枠にセットします。
後は金具で固定するだけです。内枠が出来ました。
点検口を仕上げます
そしてその外枠を内枠にセットします。
点検口の蓋の裏に野縁がそのままついていますが、これを取るとボードを割りそうだったのでそのままです。
これで無事に点検口が完成しました。
次の作業はいよいよこの天井裏へのアンテナ設置の本番です。
地デジアンテナを天井裏に隠蔽設置
ではアンテナの本設置です。
どうやって固定しようかと悩みましたが、オーソドックスな感じににしました。
使用したのは一般的な壁面用のポール取付金具(DXアンテナの地デジアンテナ用壁面金具(MW20Z))です。
写真のように収まるように位置を調整しながら取り付けました。
アンテナのサイズがもうワンサイズ大きかったら無理だったかもしれません。
今回はうまくいってよかったのですが、ちゃんと最初に設置スペースを確認しておかないとダメですね。反省。
我が家からテレビ大阪を受信するにはアンテナを生駒山方法へ南向きに向ける必要があります。
これも向きが違えば危なかったかもしれません。
隠蔽後の配線
本来設置されている各部屋への分配器のある場所は1Fのお風呂の天井裏です。
つまり、この隠蔽アンテナからそこまでアンテナ線をつなぐ必要があります。
当然ながらこの屋根裏からそこへつながる線はありません。
そこで、もともと屋根の上から1Fへつながるアンテナ線の途中経路を探してそこに割り込ませる方法を考えました。
写真ではすでにそこまでケーブルを持ってきていますが、屋根上から家屋への引き込み口がちょうど写真の丸の壁の所。
ここに穴をあけてケーブルをつなぐことにします。
壁をまたまた切って穴を開けますとビンゴ!
外から引き込まれた黒色のケーブルが見えます。
それを切断して、今回設置したアンテナからのケーブルを接続しました。
ちょうど白色の5C-FVが余っていたのでそれを使ったのと、天井の梁の死角に這わせたのであまり目立たないように施工できました。
定番のスイッチボックス用挟み込み金具(Panasonic石膏ボード用C型はさみ金具 WN39929020)と化粧カバーで整えました。
これで3Fの天井裏のアンテナから1Fの分配器まで無事に繋がりました。
ケーブルの長さ的には、元々屋根の上からの距離とさほど変わらないのですが、隠蔽している分アンテナレベルがどこまで落ちるか心配でしたが、実際は写真のようにテレビ大阪の受信も良好です。
すごすぎる。
これぞパラスタックアンテナの持つ威力なのでしょうか。
ただし、気象によるレベル低下が屋外よりも顕著なので、これまで使っていたブースターを保険的に入れておくことにしました。
これで地デジ受信は当面というか、今後余程のことがない限り問題ないはずです。
これであとはパラボラアンテナの設置です。
もうひと踏ん張りです。
パラボラアンテナ移設編
パラボラアンテナをステルス設置
風を避けるためにベランダのフェンスより下に設置しますのでほぼ家の外からはアンテナが見えません。
ということで隠ぺい設置よろしく、ステルス設置とでも言いましょうか。
写真のように設置しました。
床が汚いのは許してください。(この後、洗濯槽洗浄で使ったケルヒャーの高圧洗浄機で掃除しました)
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実のところ、事前に14時に太陽が隠れずに見える設置位置を探していたのですが、ここしかありませんでした。
このパラボラアンテナは屋根上に設置していたものをそのまま外して利用しています。
将来的に4K、8Kを見るようになったら交換予定です。我が家はまだ2Kです。
エアコンの穴をつかって隠ぺい配線
ここから、天井裏に隠した地デジアンテナまで、アンテナケーブルを這わせます。
これもできるだけ見えないようにしたいです。
ベランダからの引き込みは写真のエアコンの右下の配管の穴を利用して、ベランダ側も配管の化粧カバーに入れ込みました。
外側はこれできれいにおさまりました。
部屋の中もエアコンの中を通しながらできるだけ見えない部分を這わせて丸印のところまでもっていきました。
丸印の中の部分が地デジアンテナがある屋根裏になります。
丸印の所にケーブルを通すための小さな穴を開けました。
そこからケーブルを引き込んで地デジのUHFと衛星の電波を混合させました。
混合器は屋根上から外したものをそのまま流用です。
隠蔽工作(笑)が完成しました
いきあたりばったりの部分もありましたが、およそ考えていた目論見通りに出来たと思います。
これでもう風が吹くたびに倒れるのを心配したり、屋根上作業で怖い思いをすることもなくなりました。
今後も強い台風が襲ってくる気候に変わっていく気がします。
もう少し早くやっていればと後悔しています。
最後に
アンテナ屋根裏(天井裏)隠蔽設置のススメ
このようにうまく完成しました。・・・完璧に隠せました(笑)。
私もやってみたいなーっと思われる方へ。
作業内容的には電気工事士の免許はいりません。
ただし専門的な作業内容もありますので、その点はあらかじめ作業工程や材料をしっかり確認してくださいね。
2018年の台風以後、ほんとに強風が多くなってきています。
ご近所のアンテナも軒並みぶっ倒れていました。
少しでも被害が少なくするために、可能であるならば屋内設置をお勧めします。
光回線で月額料金を払って視聴する手もありますが、やはり自前のアンテナだと設置にかかる費用だけであとは月額料金もかからず無料ですしね。
以上、参考になれば。